「ホームページ」とは何でしょうか?多くの方が日常的に耳にするこの言葉、実は「ウェブサイト」と混同されることも少なくありません。
本記事では、「ホームページ」の本来の意味とWebサイトとの違い、さらにその種類について詳しく解説します。初心者の方にも分かりやすく、これからのWeb活用に役立つ情報をお届けします。
ホームページ(HP)とは
冒頭の通り、「ホームページ(HP)」とは、複数のぺージから構成される一つのWebサイトの意味で使われるのが一般的です。Webサイトの中には、「会社概要」「サービス内容」「採用情報」など複数の役割のぺージが存在しますが、それらをまとめる全体をWebサイトと呼びます。
具体的には、同じ「https」から始まる以下のようなぺージをまとめてホームページと呼びます。
- https://△△△.com
- https://△△△.com/□□□
- https://△△△.com/○○○
- https://△△△.com/×××
ホームページとWebサイトの違い
ホームページと似て「Webサイト」という言葉が使われますが、現在の使われ方と本来的な意味を解説します。
同じ意味ととらえて問題ない
結論として「ホームページ」と「Webサイト」は、同じ意味として考えて問題ありません。
というのも、本来は別の意味の言葉として成り立った言葉ですが、言葉の使い方は時代と共に変化するものです。
今では「ホームページ」と「Webサイト」を区別なく使われるケースが多いため、同じ意味としてとらえてかまいません。
Web業者は、認識齟齬を防ぐために本来の意味の「ホームページ」と「Webサイト」を明確に使い分けます。
本来の意味はブラウザに最初に表示されるページ
本来の「ホームページ」は、Webサイトの「トップページ」を指します。
特に英語圏では、「home page」は「トップページ」を指すため、英語圏の方とビジネスを行う場合は齟齬のないようにしましょう。
一方、「Webサイト」は、HTML・CSS・Javascriptといったプログラミング言語で作成された複数のぺージから構成される一つの集合体であり、ホームページはその一部の位置づけに過ぎません。
用語解説:HTML
Hyper Text Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)の略で、Webサイトを作るための言語です。現在インターネット上で公開されているほとんどのWebサイトで利用されています。
用語解説:HTML
Cascading Style Sheet(カスケーディング・スタイル・シート)の略で、Webサイトのデザインやレイアウトを定義する言語です。HTMLと組み合わせて使用され、HTMLが文章の構造を作るのに対し、cssは文章をどのようにブラウザに表示するかを指定します。
用語解説:JavaScript
WebサイトやWebアプリに動きを加えたり、ユーザーとのインタラクションを実現したりするために使用されるプログラミング言語です。
「Webページ」「Web」「ブログ」「WordPress」など関連する言葉との違い
Web
Webとは、インターネット上で文章や画像、動画などのさまざまな情報を閲覧するための仕組みを指します。
Webとは、英語で「クモの巣」と訳されます。インターネット上の情報は、リンクを辿って閲覧できるため、「世界中に張りめぐらされたクモの巣」という意味で「WWW(World Wide Web)」といいます。
Webは仕組み、WebサイトはWebの仕組みを活用した複数のぺージから構成される集合体と位置づけられます。
Webページ
Webページとは、「会社概要ぺージ」や「サービスぺージ」「お問い合わせページ」など、インターネット上で閲覧できる個々の文書や情報の単位を指します。
「Webサイト」が全体を指すのに対して「Webページ」は特定の1ページです。
ブログ
ブログとは、時系列で記事(コンテンツ)を公開するWebサイトの形式です。
ホームページは企業が固定的な情報を発信するために使用されることが多いのに対し、定期的にWebぺージを更新するメディアのような位置づけだと考えてかまいません。
ホームページとブログは役割が異なり、メインのホームページを補う役割としてブログを使うケースがほとんどです。
ホームページ | ブログ |
---|---|
・会社概要 ・代表挨拶 ・企業理念 ・サービス内容 | ・業界や専門領域のノウハウ ・お客様の声 ・実績 |
WordPress
WordPressは、Webサイトの作成に利用できるコンテンツ管理システム(CMS)です。
HTMLやCSSなどの専門的なプログラミング知識がなくても、直感的に操作してサイトを構築・運用することができます。
国内のCMS全体の84.4%がWordPressで作られているほど、個人のブログから企業サイトまでWordPressは幅広く利用されています。
テーマと呼ばれるデザインテンプレートも数千種類あり、自由にWebサイトを設計できるのが親しまれている理由でしょう。
目的別のホームページの種類
ホームページ(Webサイト)は、その目的に応じてさまざまな形態を持ちます。ここでは、代表的な種類と、それぞれがどのような目的で利用されているか解説します。
コーポレートサイト
コーポレートサイトは、企業の概要、ビジョン、ミッション、サービスや製品の紹介、企業のニュースやプレスリリースなどを掲載する企業の顔ともいえるホームページです。
目的は、企業のブランドイメージを確立し、ステークホルダーや投資家、顧客に信頼感を与えることです。また、採用情報やIR情報、社会的責任(CSR)やサステナビリティに関する取り組みを提供し、企業の透明性を高める役割も担っています。
サービスサイト
サービスサイトは、企業が提供する特定のサービスに特化したホームページです。
サービス内容、料金プラン、利用手順、FAQ(よくある質問)、ユーザーの声や事例など、顧客がサービスに関する理解を深めるための情報が掲載されます。
中小企業ではコーポレートサイトとサービスサイトを区別せず、コーポレートサイト内にサービスサイトの機能を持たせることもよくあります。
ECサイト(ネットショップ)
ECサイトは、商品をインターネット上で販売するためのホームページです。
ショッピングカートや決済システム、商品のレビュー機能など、購入を促進するための機能が多く含まれています。
Amazonや楽天市場、ZOZO TOWNのような総合ECサイトや、企業が単独で自社商品を販売するECサイトなど、規模や形態も様々です。
ランディングページ(LP)
ランディングページ(LP)は、特定の商品やサービスに焦点を当てて作成される1ページ完結型のホームページです。
広告やメールキャンペーンのリンクから訪問者を誘導し、コンバージョン(購入、登録、問い合わせ)を促すためにデザインされています。
基本的にはコーポレートサイトやサービスサイトと分断し、商品やサービスのコンバージョンに特化したぺージとして制作されます。
採用サイト(リクルートサイト)
採用サイトは、企業が求人情報を掲載し、応募者を募るためのホームページです。
企業の理念、業務内容、職場環境や福利厚生など、働く上で重要な情報を掲載し、優秀な人材を引きつけることを目的としています。また、社員インタビューや企業の取り組みを紹介することで、企業文化や職場の雰囲気をリアルに伝える役割を果たします。
オウンドメディア
オウンドメディアは、企業が自社で所有し、運営する情報発信プラットフォームです。
主にブログやニュース、インタビュー記事、専門知識を提供するコンテンツが中心で、顧客との信頼関係を築き、SEO効果を高めることが主な目的です。
継続的にコンテンツを提供し、ターゲットユーザーの関心を引きつけ、ファン化することが期待されます。
関連記事:ホームページのSEO対策とは?12種類の施策について解説
コーポレートサイトに加えてオウンドメディアを運営する企業が増えています。専門分野や業界トレンドに関するブログ記事を掲載することで、潜在的な顧客との接点が生まれるメリットがあります。
ホームぺージの簡単な仕組み
ホームぺージを作る場合は、最低限「サーバー」「ドメイン」の契約が必要です。
また、ホームページはイチから作ることができますが「WordPress」を使うことで効率よく設計することができます。
サーバー
サーバーはインターネット上にある土地です。ホームページの情報を保管・配信するものです。
あなたが現在閲覧しているこの記事のデータも、サーバー内に保管されています。
サーバーにある情報を「Google Chrome」や「Safari」などのブラウザで検索することで、サーバー内の情報にアクセスすることができます。
ドメイン
ドメインとは、インターネット上の住所(アドレス)のようなものを指します。
ホームぺージを開く場合、「https://○○○.com」のようなURLが表示されます。このページでいえば「https://world-link.info/about-hp」を開いています。
このうち「world-link.info」の部分がドメインです。
サーバーが「土地」だとすると、ドメインは「住所」の関係です。
サーバー(土地)があってもアドレス(住所)がないと、サーバーにはたどり着けません。そのため、サーバーとドメインはいつもセットで利用されます。
WordPress(ワードプレス)
家やビルを建てる、駐車場を作るなど、土地にさまざまな使い方があるように、サーバーは様々な用途で使われます。
サーバー上でホームページを公開することで、はじめてホームページが「Google Chrome」や「Safari」で閲覧できるようになります。
ホームページはhtmlやcssといったプログラミング言語で作られますが、WordPressを使うことで専門的なプログラミング知識がなくてもホームページをつくることができます。
ホームぺージの維持にかかる料金
ホームページの維持費は、サーバーとドメイン代として最低で月額1,000円~2,000円かかります。
とはいえ、ホームページの規模やSEO対策、ホームページの更新頻度などにより、維持費には大きな差があります。
レベル | 目的・役割 | 自社/委託 | 月額費用(目安) |
---|---|---|---|
レベル1 | 最低限のホームページ維持 | 自社管理 | 1,000円~2,000円*¹ |
レベル2 | セキュリティ強化 障害発生時のメンテナンス対応 | 自社管理 | 3,000円~1万円*¹ |
外部委託 | 5,000円~2万円 | ||
レベル3 | ホームページの更新まで対応 | 自社管理 | 1,000円~2,000円*¹ |
外部委託 | 2万円~5万円 | ||
レベル4 | 販売促進 (ウェブ広告やSEO対策) | 外部委託 | 5万円~100万円 |
詳しくは「ホームページ維持費の相場とは?内訳や安くする方法について解説」で解説しています。あわせてご確認ください。
ホームページは無料でつくることができる?
本記事ではWordPressをおすすめしていますが、Wix、Jimdoなどのホームページ作成サービスを使えば、無料でWebサイトを作ることができます。
しかし、大前提としてホームページとしては相応しくないのでおすすめしません。
本章では、無料でWebサイトが作れるサービスがホームページに適さない理由を解説します。
広告が表示されてしまう
Wix、Jimdoなどの無料プランの場合、サイトに表示されるWeb広告を非表示にできません。
個人のWebサイトの場合はまだしも、ホームページで広告が表示されると見栄えが悪く、信用の悪化にも繋がりかねません。
独自ドメインが使えない
無料プランは独自ドメインの使用にも制限があり、外部で購入したドメインは設定できません。
企業で運用することを考えているなら、Wixの場合月額500円のドメイン接続プランか、月額900円のベーシックプランは必須でしょう。
ただし、月額プランに加入するくらいなら、サーバとドメインを契約して独自でWebサイトを作るのが賢明でしょう。
SEO対策が不十分
Wixでは、タイトルやディスクリプション、インデックスの有無をはじめ、パンくずリストや404ページの編集など最低限のSEO対策は行えます。
ただし、本格的な対策を行うには不十分のため「とりあえずのホームぺージ」の域を超えることはありません。
やはり会社の顔であるホームぺージを作る場合は、将来性を見越して多少のコストをかけて制作することをおすすめします。
ワールドリンクでは、助成金を駆使して本格的なホームぺージを割安で制作できます。是非お気軽にご相談ください。
カスタマイズ性とデザインの自由度が低い
無料で使用できる範囲に制限はあり、実現したい機能やデザインが実現できないこともよくあります。
WordPressをはじめとしたWebサイト作成ツールと比べ、カスタマイズの自由度は低めでしょう。
簡単なページならWixでも問題ありませんが、会社の看板となるホームページでは、かゆいところに手が届かないことはデメリットです。
まとめ
今回は、ホームページについて解説しました。ホームぺージとWebサイトの違いや共通点、ホームページの種類についてご理解いただけたかと思います。
Web業界でもなければ、ホームぺージの目的や役割はなかなか理解が難しく軽視されがちです。しかし、ホームぺージは会社の顔であり、事業拡大に欠かせない要素であることは間違いありません。
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