- 「ホームページを作ったのに、全然反応がない…」
- 「アクセスはあるみたいだけど、問い合わせがまったく増えない…」
そう感じている中小企業のWeb担当者は、決してあなただけではありません。
実は、ホームページで集客できない原因は大きく2つに分けられます。
ひとつは「そもそも人が来ていない」ケース。もうひとつは「人は来ているのに、申し込まれていない」ケースです。
この2つは、見た目は同じ「反応がない」状態でも、原因も対策もまったく異なります。
つまり、原因を正しく見極めなければ、いくら改善しても成果にはつながらないのです。
この記事では、Webマーケティング支援を数多く行ってきたWORLDLINKの視点から、「アクセスがない」「申し込みが少ない」それぞれの原因を具体的に分解し、改善に向けた実践的なステップをご紹介します。
ホームページの集客力を高めたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
集客できない原因は「人が来ない」か「申し込まれない」か

ホームページから集客できない――これは、多くの中小企業が抱える代表的な悩みのひとつです。
しかし「集客できない」とひと口に言っても、その状態は大きく2つに分けて考える必要があります。
- そもそもホームページに人が来ていない
- 人は来ているのに、お問い合わせや申し込みにつながっていない
この2つでは対策の方向性がまったく異なるため、まずは自社の状況がどちらに該当するのかを明確にすることが、改善への第一歩になります。
まずは現状を把握しよう|アクセス解析で見るべき指標
最初にやるべきは、「集客できていない原因がどこにあるのか」を確認することです。
直感や思い込みだけで動くと、改善の方向を誤ってしまいます。
おすすめしたいのがGoogleアナリティクス(GA4)やSearch Console(サーチコンソール)などの無料ツールを使った基本的なチェックです。

GoogleアナリティクスとSearch Consoleは、Googleから無料で提供されるツールです。ホームページのアクセスを解析するためにWEBマーケティングのプロも使うツールです。
Googleアナリティクスでは、さまざまな数値を解析できますが、最低限確認してほしい数値があります。
- 総ユニークユーザー(UU):どれだけの人がホームページを訪れているか
- ページごとのユニークユーザー:特に問い合わせページにどれだけの人が訪れているか
- コンバージョン率:どれだけ申し込みや問い合わせにつながっているか
たとえば、総ユニークユーザー(UU)が極端に少ないなら、それは「そもそも人が来ていない」状態。
一方で、総ユニークユーザー(UU)はそこそこあるのに、問い合わせページの訪問数が少なければ、「問い合わせページ」への導線が弱い状態だと判断できます。
また、「問い合わせページ」へ一定数のユーザーが訪問しているのに問い合わせがないなら、フォームが使いづらいのが原因だと判断できます。
弊社が支援してきた中小企業のなかにも、「なんとなく人は来ている気がするけど反応がない」というケースが多くありました。
ところがアクセス解析を導入してみると、月間の訪問者数が数十人しかいなかった…なんてことも少なくありません。
まずは、仮説ではなくデータに基づいて現状を見つめ直す。これが、正しい打ち手を選ぶために欠かせないステップです。
アクセスが少ないのか、アクセスはあるのに申し込まれないのか
アクセス解析で状況を見極めたら、次にすべきは「どこのタイプの課題なのか」を明確に分けて考えることです。
アクセスが少ない場合は、サイトの存在が知られていない
原因は、そもそもサイトの存在が知られていない・見つけられていないことにあります。
アクセスを増やすための選択肢はいくつかありますが、
- SEO対策が不十分で検索エンジンに表示されていない
- Web広告を出稿していない、もしくは広告が最適化されていない
- SNSをやっていない、もしくは有効に活用できていない
といった要因が考えられます。
こういったケースでは、「フォームの見直し」や「デザインの変更」などを先にやっても効果は出ません。
まず訪問者を呼び込む仕組みづくり(=集客導線の整備)が必要です。
アクセスはあるのに申し込まれない場合は、操作性か信頼性に問題がある
アクセスがあるのに申し込まれない場合は、原因はサイト内部にあります。
「お問い合わせページがどこにあるか不明」「入力フォームが面倒」などの操作性の問題か、「内容に説得力がない」「申し込む価値を感じない」といった信頼性の問題です。
たとえば、弊社が過去に支援した建材会社では、月に1,000セッション以上あるのに問い合わせが月1件未満という状態でした。
調査してみると、問い合わせフォームが8項目以上あり、スマホで見ると表示が崩れていたのです。改善後は月5〜10件へと問い合わせ数が増加しました。
このように、課題の性質がまったく異なるため、現状の整理こそが集客改善の起点です。
アクセスが少ない原因と改善策6選

ホームページに集客できない原因の大半は「アクセスがない」ということです。
とくに専任のWEB担当者がいない会社では、アクセスが集まらない原因がわからず、問題が放置されていることもあるでしょう。
アクセスが集まらない主な原因は、次の通りです、
SEO対策が不十分
「SEOってよく聞くけど、正直よくわかっていない」という声はとても多いです。
SEO対策が不十分だと、Google検索してもヒットせず、新規のユーザーはほぼホームページにたどり着きません。
たとえば「地域名+業種(例:渋谷 ラーメン屋)」のようなキーワードで検索したときに、自社サイトが表示されなければ、その時点でユーザーから見つかる可能性は低くなります。
SEO対策にはいくつもの要素がありますが、最低限押さえておきたいのは以下のポイントです。
- ページタイトルと見出しに狙ったキーワードが含まれているか
- ページが検索ニーズを満たす、十分な品質を持っているか
- モバイル対応やページの読み込み速度が遅くないか
中小企業では、「業者にホームページを作ってもらったきり放置」というパターンも多く、最初の設計がSEOを考慮していなかったというパターンも少なくありません。

会社の看板としてのホームページであればSEOは気にしなくていいですが、集客を目的とするならSEOは非常に重要です。
ターゲット設定が不明確
誰に向けて、どんな情報を届けたいのか――これが明確でなければ、ホームページは誰の目にも届きません。
ターゲットを明確にすることが、セールスコピーやビジュアルデザインをつくるための第一歩です。
私たちWORLDLINKでは、Webサイト制作や改善のご相談を受けるとき、まず最初に「ペルソナ(想定ユーザー)」の確認を行います。
「誰向けか」が曖昧なまま運用されているサイトが非常に多いためです。
キーワード戦略が曖昧になっている
SEO対策の基本は、キーワード選定です。
ユーザーがGoogleなどで「どんな言葉で調べるか」を分析せずにホームページを作ると、誰も辿り着かいないホームページになります。
Googleは「どのキーワードで検索されたか」をSearch Consoleで把握できるようにしていますが、そこで表示されているキーワードが「狙っていたものと違う」場合、戦略の見直しが必要です。
たとえば、「建設業 顧客管理」で検索されたいのに、実際には「建設業 原価管理」などまったく違う内容で表示されていたりすることもあります。
検索意図を理解し、それに合ったキーワードの選定・ページの設計をすることは、SEO対策以前の“土台”の部分です。
コンテンツが薄い or 更新されていない
Googleは「信頼できる情報」を評価します。
したがって、ただ会社概要だけが載っているような内容の薄いサイトや、1年に1回しか更新されていないようなサイトは、検索結果で上位に出にくくなります。
また、「ブログやお知らせが止まっているサイト」=「活動していない会社かも」とユーザーに思われてしまうリスクもあります。
少なくとも、年に数回はコンテンツを更新するのが望ましいです。
実際に私たちが支援したある設備業者では、トップページと1枚のサービス紹介しかない状態でした。
そこに「施工事例」「よくある質問」「お客様の声」などを追加したところ、検索経由のアクセスが3倍になり、月2〜3件の問い合わせが安定して入るようになりました。
コンテンツは“信頼と集客”の両面で重要な要素です。
関連記事:ホームページの更新頻度の目安は?更新頻度が低いデメリットも併せて解説
SNS・広告など外部流入経路が弱い
「SEOだけでなんとかしよう」という考え方もありますが、SNSやWeb広告は極めて重要です。
BtoB業種では「LinkedIn」や「Facebook」、BtoC業種では「Instagram」や「LINE公式」など、目的とターゲットに応じてSNSを活用することで、Google検索以外からも流入が見込めます。
また、広告をかけずにホームページの存在を知ってもらうのは時間がかかるため、リスティング広告(Google広告)やSNS広告を初期段階だけでも活用することは有効です。
サイトを分析していない(アクセス数や検索経路を見ていない)
意外と多いのが、「アクセス解析の導入すらしていない」というケースです。
GoogleアナリティクスやSearch Consoleは無料で使えるにもかかわらず、活用されていない企業はまだ多くあります。
アクセスデータがなければ、「どこから来ているのか」「どのページが読まれているのか」「どこで離脱しているのか」などがわかりません。
改善すべきポイントも見えず、“なんとなく”で更新や広告を続けてしまうことになります。
分析ツールの導入と、それをもとにした仮説検証のサイクルを持つことが、本当に意味のあるWeb集客につながります。
ホームページが操作しづらい原因と改善策5選

アクセスはあるのに、申し込みが来ない――。
このような状況では、ホームページの“使い勝手”が原因になっているケースが多いです。
どこから問い合わせすればいいかわからない、問い合わせフォームが使いづらいなど原因はいくつかに絞られます。
フォームが長い・入力しづらい
入力フォームは、ユーザーが一番「迷い」や「面倒くささ」を感じるポイントです。
入力項目が多すぎる、選択肢が分かりづらい、スマホで入力しにくい──そうした状況では、どんなに優れたコンテンツがあっても最後の一歩で離脱されてしまいます。
多くの企業サイトでは、フォームにたどり着いたユーザーの60〜80%が途中で離脱しているというデータがあります。

せっかく問い合わせフォームまで来ているのに、60%以上も問い合わせせずに離脱するのは本当にもったいないですよね。
理由としては、必須入力項目が多すぎる、スマホで操作しづらい(入力欄が小さい・変換が面倒など)、エラー表示がわかりづらいなどです。
これでわかる通り、少しでも面倒・不親切だとユーザーが感じたら離脱する理由になってしまいます。
私たちが支援したある塗装業のサイトでは、問い合わせフォームに10項目以上の入力欄がありました。
「ご住所(都道府県・市区町村・番地)」「現場の種類」「建物の階数」「築年数」など、ユーザーから見れば「見積もりを依頼する前に、ここまで書かせるの?」と感じてしまうものでした。
これを、必須項目は名前・連絡先・希望内容の3つだけに削減したところ、入力率は約3.5倍に改善しました。
基本的な考え方としては、「最初の接点でいきなり多くを求めすぎない」ことです。まずは「話を聞かせてください」程度の設計にしておき、詳細は後からヒアリングすると申し込み率は上がります。
スマホで使いづらい・表示が崩れている
ホームページへのアクセスの半数以上はスマートフォン経由です。
にもかかわらず、スマホで見ると文字が小さくて読めない、ボタンが押しにくい、画面が左右にスクロールしてしまう──というサイトは、まだまだ多く存在します。
モバイルフレンドリーではないサイトは、Googleの評価も下がるため、SEO的にも不利になります。
実際に、WORLDLINKで診断したあるサイトでは、PC画面では見やすいのに、スマホで見るとCTAボタンが画面外に出てしまっており、コンバージョン率が大きく低下していました。
スマホでの見え方・操作しやすさのチェックは、必須事項です。
今はPCで制作した後に「レスポンシブ対応」として済ませているケースも多いですが、モバイルからの操作体験を主軸に考える“モバイルファースト”の視点が求められます。
CTAボタンが見つからない・目立たない
CTA(Call To Action)は、ユーザーに次の行動を促す「申し込みボタン」「問い合わせはこちら」などのパーツです。
このCTAが、
- ボタンが見つからない
- ボタンの色が背景と似ていて目立たない
- 文言が曖昧で「押していいかわからない」
というような状態だと、ユーザーは「今すぐ行動する理由」を見失ってしまいます。
たとえば、弊社が改善したある教育系サイトでは、CTAの文言が「お問い合わせ」だけだったため、ユーザーが「何について問い合わせるのか?」と迷っていました。
これを「無料体験レッスンを申し込む」など具体的なアクションに書き換えることで、CTR(クリック率)が約2.8倍になりました。
CTAは「目立たせること」と「明確に伝えること」が重要です。
背景と対比のある色を使い、アイコンを入れたり、余白を確保することで視認性を上げましょう。
導線が弱く、ユーザーが「何をすればいいか分からない」
ユーザーはページに興味をもっても、その後どうしたらいいのか導線がなければ離脱してしまいます。
- 申し込みのステップがわかりづらい
- 複数のボタンがあって混乱する
- ページの流れが不自然(例:料金の前にQ&Aが出てくる)
といったケースでは、行動に結びつかないどころか、途中でページを閉じられてしまう原因になります。
サイトは、あくまで“ユーザーのためにある”ものです。
企業が言いたいことを順番に並べるのではなく、ユーザーの行動と心理に合わせた導線設計を意識しましょう。
ページの読み込みが遅い・途中で離脱される
意外に見落とされがちなのが「表示スピード」です。
ホームページに載せている画像や動画が重かったり多用すると、ページが表示されるまで時間がかかり、離脱率が高くなります。
Googleが2021年に重視しはじめた「Core Web Vitals(ウェブに関する主な指標)」でも、ページの表示速度はUXの重要な要素として評価されています。
実際、Googleの調査によると、ページの読み込み時間が1秒から3秒に延びるだけで、直帰率が32%増加するとされています。(参考:web.dev)
改善には以下のような施策があります。
- 画像を軽量化する(WebP形式など)
- 使用していないスクリプトを削除する
- レンタルサーバーの性能を見直す
ユーザーは待ってくれません。ストレスを感じさせないスピード感こそが、申し込みに繋がる第一歩です。
コンテンツの信頼性・説得力が足りない場合の原因と改善策5選

操作性には問題がない。でも、「いいな」と思ってもらえずに、申し込みには至らない――そんなときは、コンテンツの“中身”そのものに説得力が欠けている可能性があります。
ユーザーは想像以上にシビアです。
フォームに入力する前に、「本当にここでいいのか?」「他と比べてどうか?」という判断を、無意識にしています。
この章では、そうした“見えない壁”を取り除くための改善策をお伝えします。
実績・事例・お客様の声など信頼情報がない
ユーザーが申し込むかどうかを決める際に「この会社は信頼できるのか?」は非常に重要になります。
にもかかわらず、中小企業のホームページには、
- 実績や事例が一切掲載されていない
- 「お客様の声」がない
- 会社情報に具体性がなく、誰がやっているのか分からない
といったサイトが数多くあります。
私たちがサポートした清掃業者の例では、「創業20年」「累計対応件数3,000件以上」「法人向けの定期契約数 月間80件」といった数字をトップページとサービス紹介ページに明示しただけで、問い合わせ数が約1.6倍に増加しました。

数字や具体名を入れた実績は、ユーザーの不安を抑えます。「お客様の声」は、第三者の視点を通したリアルな評価として、非常に強い効果を発揮します。
専門性や独自性が乏しい(=他サイトと差がない)
検索上位に出ている競合サイトと、同じようなことが書かれているだけでは、選ばれる理由がありません。
特に最近のGoogleは、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」を重要な評価基準としています。
つまり、あなた自身の経験や現場視点、専門的な知見にこそ価値があるのです。
たとえば、「外壁塗装を安く済ませる方法」という記事で、「見積もりを複数取りましょう」としか書いていないサイトと、「当社の施工事例で実際に40万円安くなった例を紹介します」と書かれているサイトでは、どちらに信頼感を持つでしょうか?
自社の経験、他にはない視点、ローカルな知識など、「あなただから書けること」を盛り込むことが、“この会社に頼もう”と思ってもらえる一番の差別化ポイントです。
ベネフィットの提示がなく、響いていない
ベネフィットとは、「お客様が手に入れられる未来」のことです。
これがコンテンツに明確に書かれていないと、ユーザーの心には響きません。
たとえば、「SEO対策をします」というだけでは、「で、どうなるの?」と疑問を持たれます。
それよりも、「SEO対策によって月間アクセス数が5倍になり、問い合わせが3倍に増えた事例があります」と伝えるほうが、読み手は具体的な未来をイメージできます。
私たちWORLDLINKでは、「成果を出すことが目的であって、手段ではない」という考えのもと、どんな変化を生むか?どんな価値を届けるか?を必ず言語化するようにしています。
サービス紹介ページやCTA前の文章には、ベネフィットを明記するのが基本です。
検索ニーズとズレた情報発信になっている
アクセスがあるのに申し込まれない理由の一つが、検索してきた人のニーズとコンテンツのズレです。
たとえば、ユーザーが「料金の相場を知りたい」と思っているのに、ページではサービス内容ばかり説明していたら、期待外れに感じて離脱します。
検索ニーズを把握するには、以下のような視点が有効です:
- 「〇〇とは」系 → 初心者向け情報が欲しい
- 「〇〇 方法」系 → 実践的なステップやノウハウが欲しい
- 「〇〇 比較」「おすすめ」系 → 複数の選択肢を比較検討したい
ユーザーがどんな情報を期待して訪れているのかを意識しながらコンテンツを構成することで、離脱率は大きく下がります。
デザインや言葉選びが不安感を与えてしまっている
人は見た目で判断します。これはWebでも同じです。
- 文字がぎっしり詰まっていて読みづらい
- 色使いがちぐはぐで視認性が悪い
- 難しい言葉や専門用語が多すぎる
- フォントや行間がバラバラで雑に見える
これらはすべて、「この会社、大丈夫かな?」という不安につながります。
たとえば、ある製造業のサイトでは、「一貫体制による最適なプロダクトアウト支援」という専門用語だらけのコピーがありました。
それを、「設計から納品まで、すべて自社で完結できます」に変えただけで、問い合わせ数が1.5倍になったのです。
中小企業だからこそ、“丁寧さ”が最大の武器になります。
伝わりやすく、誠実な言葉を選ぶことで、信頼感は確実に高まります。
集客力をあげる改善ステップ

ここまででお伝えしてきたように、「ホームページで集客できない」という悩みには、大きく2つのパターンがあります。
- そもそも人がホームページに来ていない(=流入不足)
- 来てはいるけれど、申し込まれていない(=CV不足)
そして、それぞれに原因が複数存在し、改善には戦略的な整理と優先順位づけが欠かせません。この章では、実際に何から着手すれば良いのか、具体的なステップをご紹介します。
現状把握→課題分類→優先順位づけ
まず最初に行うべきは「現状の正確な把握」です。
- Googleアナリティクスで訪問者数や流入元を確認
- Search Consoleで検索キーワードや表示回数を確認
- CV(コンバージョン)の数値を洗い出す(目標に対する達成率)
ここで、「人が来ていない」のか「申し込まれていない」のかが明確になります。
それぞれの課題は以下のように分類できます。
状態 | 主な課題の例 |
---|---|
アクセスがない | SEOが弱い、キーワード設計ミス、コンテンツ不足、外部導線がない |
アクセスはあるがCVがない | フォームが長い、CTAが目立たない、導線が不明瞭、信頼性が低い |
この2軸に分けてから、個別の課題を洗い出すと、全体像が整理されます。
すべての問題を一気に改善することは現実的ではありません。
だからこそ、「インパクトが大きく、工数が少ないもの」から手をつけることが鉄則です。
たとえば、
- 「SEOが弱い」ならまずはタイトル・見出し・本文のリライトから
- 「フォームが長い」なら、入力項目の削減だけでも効果あり
- 「信頼感がない」なら、お客様の声や事例を1つでも追加する
というふうに、一部の改修でも改善効果が見込めるポイントから着手しましょう。
成果指標の設定と改善の検証方法
改善を進めるうえで、必ず設定しておきたいのがKPI(重要業績評価指標)です。
ホームページにおける代表的なKPIには以下のようなものがあります。
- 総ユニークユーザー(UU)
- 問い合わせ・申し込み数
- フォームの完了率(フォームの入力完了 ÷ フォーム到達数)
これらの数値を月次で追っていくことで、改善施策の効果が見えてきます。
また、改善後は以下のようなABテストやヒートマップ解析も有効です。
- CTAボタンの文言を変えてクリック率を比較する
- フォーム位置を変えて完了率を比較する
- ヒートマップで「どこまでスクロールされているか」を可視化する
私たちWORLDLINKでも、定期的なヒートマップ分析とフォーム最適化のABテストを繰り返すことで、ある士業事務所の問い合わせ率を半年で約5倍にまで改善した事例があります。
ホームページ集客に“劇的な魔法”はありません。しかし、課題を正しく整理し、地道に検証と改善を繰り返すことで、着実に成果は積み上がっていきます。
まとめ
ホームページで集客できない――それは、ビジネスにとって非常に深刻な課題です。
ただし、改善を成功させるために最も重要なことは、「なぜうまくいっていないのか?」を正確に捉えることにあります。
この記事でお伝えしてきたように、「集客できない」と感じる状況には、必ず以下のどちらかの問題が潜んでいます。
- 人が来ない:SEO・コンテンツ不足・流入経路が弱いなど
- 申し込まれない:フォームの使いづらさ・導線不良・信頼性不足など
これを見極めずに、闇雲にフォームを直したり、デザインを変更したりしても、大きな改善にはつながりません。
まずはGoogleアナリティクスやSearch Consoleで、現状を客観的に把握すること。そのうえで、自社の課題に合った優先順位で対策を講じることが成果への最短ルートです。
私たちWORLDLINKでも、多くの企業様のホームページ改善をサポートしてきましたが、成果が出るプロジェクトには共通して「課題の整理と地道な改善」があります。
魔法のような一手はありませんが、正しく課題を分解し、的確な対策を実行することで、集客力は必ず向上します。
「自社サイトはどちらの課題に当てはまるのか?」この記事が、その第一歩として役立てば幸いです。